発売から早3ヵ月。国内、海外共にシリーズでは類をみない高評価の嵐でFEファンとしては驚きが隠せません...
任天堂初のガチャ課金ゲーとして様子見感覚で投げられた『ファイアーエムブレムヒーローズ』そんなシリーズの最新作が今やGOTY候補も視野に入る位置にいるのですから。
やたらと新作に文句を付けたがる害悪FE懐古厨の一人である私からみても、『風花雪月』は完成度の高い作品だと感じました。
『風花雪月』の良かった点
ストーリー、ボリューム
某作品が意味不明なシナリオだったため、「3つの学級から1つを選択する」というどことなく『if』を感じさせる導入部分が公開された時には正直不安を感じました。が、蓋を開けてみれば世界観、シナリオ共にしっかりと作り込まれており、風花雪月の方が本当の意味でのif感が出てるなと思いました。
さらに1周20時間超え×4ルートという意味の分からないボリューム 。カタログチケット対応作品なので実質5000円であることを加味するとコスパも最強クラスです。(第一部はほぼ同じ内容ですし、育成パートで間延びしてプレイ時間が延びている印象もありますが)
某キャラが戦争を起こす動機に関してはシナリオに引っ張られてて若干無理があるかなぁと思いましたが、それ以外は特に気になる点はありませんでした。
世界観や設定について一通り語られる金鹿、人間ドラマ重視の青獅子、今までになかったタイプの帝国と単に軸となるキャラクターが変わるだけではなく、各ルートそれぞれ異なるテーマのストーリーだなと感じました。特に帝国ルートは『封印の剣』のゼフィール側についているかのような新鮮さでしたね。(1周目帝国だと感じ方がかなり変わってきそうですが)
キャラクター
これも風花雪月がウケている要素の一つだと思います。
単にキャラが濃いという意味ではなく、1学級あたり8人に人数を絞ることでストーリー上でも空気キャラが生まれないようになっています。それに加えて、個別外伝と意味不明なくらい差分の多い支援会話までありますからね。
そこで十分に掘り下げた上での第二部での戦争。あえて仲の良いキャラの片方をスカウトして戦わせると専用会話が発生するなど、プレイヤーの心を抉ってくる演出も多いです。
キャラの属性的な意味では『覚醒、if』の方がよっぽど強く、今作で似たようなノリのキャラといえば引きこもり設定のベルナデッタくらいでしょうか?(某誌の人気投票では女性1位だったらしいですが)
育成の自由度
ある程度得意不得意が設定されているものの、ついに今作で全キャラクターがどのクラスにもCC可能になりました。
CC条件として一定以上の技能レベルが課されていて、従来の武器レベルと異なり戦闘だけでなく目標設定を行うことでも伸ばせるため、育成の計画を練る楽しさが味わえました。
レベル上げに関しても、もはやシリーズお馴染みのフリーマップも完備されており、ノーマルでは無制限に使用でき、ハード以上でも回数に制限があるものの、外伝などを組み合わせてある程度活用しているだけでも後半は無双可能な程度には育成可能です。
栽培でドーピングも増やせますし、好きなキャラをカンストさせるのも遊び方の一つになっている気がしますね。
個人的には兵種縛りがありつつ分岐CC可能な『聖魔』あたりの調整が一番好きではありますが。
悪かった点
マップの作り込みの甘さ
本作唯一の欠点。敵の配置もそうですが、結構やっていて退屈なマップが多いです。
育成が自由度が高いと述べましたが、逆に言うとある程度縛らないとハード以下ではすぐに無双状態に入ってしまうこともその一端。
マップとバランスだけ暗夜王国の開発陣に任せたら100点満点のゲームだったと思います。